2009年7月13日月曜日

意味


昨年から作詞をする時、自分とは正反対の意味で「男声」を描くようになった。
でも、私は一体それが誰なのか、自分にとりそれが何なのか、わからなかった。
そして最近、ようやく分かった。もう一人の自分であると言う事。
現実にもがいている私、心にたたみこんでいる私、その2つ...かもしれない多分。
いつもライブでも述べているが「男声」を使ったとしても「男女」の云々を
毛頭、歌いたいわけではない...きっと...。



幸せの黒い鳥

毎晩私は自分の墓の前で泣いている
手で土を掘りあさって死んだ自分とダンスを踊る
そんな時鳥がやって来て赤い目で私を見ながら
昔の古びた悲しみをもう君の墓の中へ返してやれと
そして一緒に旅に出ようと言った

例え私の躯にヒビが入っていたとしても
その隙間から蟲では無く、只、風が通り過ぎて行くだけ
過去が丁寧に履かせてくれた「どん底」と言う紅い靴と
自分の為の喪服を着てグニャグニャした私と手を取り合って
闇のシャンデリアのもとに小刻みに踊る

いつも私の心には黒い鳥が飛んでいる
突き上げる空はよく私の悲しみに似ている
不安定な青空に私の全てを託そうか
そんな時鳥がやってきて自分の羽を毟りながら黒い翼、
私の背中にそっとつけてくれた

午前4時の鐘が鳴る
海には私と黒い鳥を照らす真っ青な月が
日付さえも消えた墓標を詠う
黒い鳥の羽の中で私は砂をかじりながら歌う
海の泡の様に何もかも忘れるてゆけるのならば...

(黒い鳥)
「君は僕の欠片
 気が可笑しくなるくらい昔に
 北風が攫ってしまった僕の心よ

 君の声は僕の鼓動
 君の心臓は僕の血潮
 君の耳飾りは....僕の羽
 あの日...千切れた...僕の翼...!

    時が過ぎてやっと巡り逢えた
 君は美しくなり、この世の悲しみをも手に入れた
 .....
  僕の血吹雪よ!
    僕の愛の闇よ!! 」


毎晩私は自分の墓の前で泣いていた
石で爪を割って砕いて花の変わりに添えて拝んでいた
不安定な太陽に私の想いを託そうか
そんな時鳥がやって来て、何故か涙を垂らしながら
紅い花を眠る私の上に置いてくれた

死んだ黒猫の母親がその子の瞳をつけてくれた
これで夜空を飛びなさいと
.....握っていた苦しみを雪に変えて、夜に降らし
黒い鳥になって
  私は飛んで消えた!!