2012年7月19日木曜日

緋色のマント




























いつも私は緋色のすごくすごく果てしなく長いマントをつけて

それが風に吹かれて

そうやってこの世を生きていると思います


その緋色のマントには
人生の涙や苦しみ、悲しみ、沈黙が
大きなシミとなって残っている時もあるのですが

乾いた風で今日もハタハタ奇麗にマントがなびいているのです

遠く遠く....彼方まで、です


そのマントの長さは産まれてから今日までしてきた
自分の「呼吸」の分の長さです


自分色のマントが
今日も美しく静かになびいて

どこまでも
なびいて


いつも丘から

黙って眺めます





2012年7月18日水曜日

日時計





















夏のパリで過ごすのは4年ぶりくらい
いつも日本へライブをしに行っていたので
今年の夏は少しゆっくり自分を見つめたり
未来の準備をしたり
とことんパリで過ごしている


この写真は夜9時くらいの近所を歩いている時


美しいなぁ
美しいなぁ



緑、デパート、ヘブライ語





















チュイルリー公園の外れにある「庭の本屋」さんへ
友人の誕生日プレゼントを探しに行った


今月、初めて半袖の洋服を着て歩く

ラヴェンダーの馨りがむせる程に
夏の空気が漂っている


オールドローズの分厚い写真本と
自分用に草木のぬり絵、植物や花を水に浮かべて育てる本を購入した
























丁度、自由に使えれる凭れ椅子が空いていたので
小さな木の下で休むことにした

時間をも忘れてただただ
幹と葉と、そこから見える小さな青空をのぞいていると
まるで万華鏡だなぁと思う























その後、デパートに用事があり
cafeでデキャ(カフェイン無しコーヒー)を飲んだ
無機質なものや、多くの物質に囲まれて
不機嫌な店員さんと....何だか心が窮屈になってしまった



西陽の招きからアパルトマンへ帰り
ヘブライ語歌詞の旧約聖書「詩編」の曲をケルトハープでさらう

適当にヘブライ語で歌ってみるが気に入った!

これからはレパートリーにヘブライ語も仲間入りにする

ひとりでワクワクしていた夜だった



チュイルリーの緑から「柔らかい美しさ」

デパートから「物質に囲まれる窮屈さ」

ヘブライ語から「わくわく」

をプレゼントしてもらった




そして夜は猫と眠りについた

考えたり、体調がイマイチで眠りが浅いが



こういうパリの夏の日が愛おしい

パリに愛され
パリを愛しているのだ




影道

近所の通り

夏のマロニエが私に葉っぱの影の道をプレゼントしてくれた

ずっとずっと影の道は静かで素敵で

風が身体を通り抜けてゆくのがわかる


どんな高価な物よりも、宝石よりも

キラキラ輝いているのは

こういう風景だと

私は感じる


私の宝石....