2012年8月28日火曜日

夏の枯葉

もうパリは秋で

近所の道のマロニエの木々は枯葉を落としている

葉っぱも秋色だ

みな、ヴァカンスから帰って来はじめ

商店街も少しずつお店が再開しはじめた


季節を感じて生きることは
本当にしあわせであり

自分が選んだ人生の分かれ道を
この秋
私は選択するのだ





























「お化粧品のお話」

心が少しだけ揺れる時
私は20代の時から愛用しているシスレーのエコロジカルコムパウンドで
心とお肌に安らぎを与える

いつも優しく安定な微笑みを包んでくれるこの美容乳液のことを
私は
「お化粧品のお母さん」と呼んでいる


多少、高価でも敬意を払い
喜んでいつも私のそばに置く


多分、それは
スウィートルームや、飛行機のファーストクラスで
なにも嫌らしいことを考えず
原価で購入し、質の高い時空間を心ゆくまで堪能することと同じ



私はこの乳液を歳を重ねても
ずっと愛し続けていきたいと思う


時間と香は

本当に本当に宝物です





 



 

ミントティー
















この日も38度でパリへ戻ってからはモスケへ行き
夜は
甘く熱いミントティーとモロッコ菓子を食べに...

普段、甘い物を食べない私だけど
やはり疲れた時には甘いものはいい

印象派の世界から一気に北アフリカへ来てしまった感じだ



ここのモスケ、12年ぶりに訪れた
パリに住んでいても「いつか行けるから」と思い
ついつい、時間が過ぎてしまう


 


















蜂蜜のお菓子が多いようで
「ミツバチ」が実際にブンブン飛んで来る

小鳥も近くまで寄って来る 


















冬の思い出は...はっきり覚えているけれど

夏の思い出は
いつも熱さの中の走馬灯のようで
ぼんやりと心に浮き上がる

今年の夏も
いつもの夏も


香水の残り香

誰かの残像のように




ありがとう


ジヴェルニーへ 3














































身体も羽も全て「青い」トンボが沢山いた
名前はしらないが

美しい場所には美しいものがいるものだ



 


















































ジヴェルニーへ 2



















柳の木々と一緒にもみじの木がうねっていた

書道の息づかいを思い出した
























庭には多くの薬草などの葉や木が植えられ
友人と「馨のトンネル」をくぐりながら
これは何の植物だろうね?と言い合って楽しかった



 
























この中をモネは黙って歩いていたのだろう




 




















モネの庭の近くにあるアンティークショップの傍らに
おチビさんがお昼寝をしていた
まー!何てかわいいの....























むせ返る花々の香をかいでいると
このまま未来永劫に夏が続くような気持ちになった

記憶が遠くなるほどに
花の歌は続くのだから


ジヴェルニーへ 1

先日、友人の久美子ちゃんとノルマンディーのジヴェルニーへ行って来た。

アンプレッショニスト(印象派)のモネの庭を尋ねる小さな旅で
彼が無名時代から晩年までの間に
彼自身で作った「日本庭園」を訪れたのだ

私は今までフランス国外の外国を旅して来たが
フランス国内の旅も実は好きで、まだまだ行きたい場所が沢山ある

パリ市内でさえ、本当に小さな街なのに
行きたい所へまだ行けていない....

だから今週、と9月初旬は相変わらず徘徊する夏にする

フランスだと今まで...ほんの少しだが
ヴァン ゴッグ(ゴッホ)、ルノワール、モディリアーニ、
シャガール、ピカソ、ユトリロ、藤田....など
いや少しではないな
好きな 画家が、生き、描き、苦悩し、喜び、そして天へ行った場所を訪れた

その空気や、孤高の存在である故の透明さに
私は打たれ
どこかにしがみついて
心で泣いた記憶がある

そしてそれが、私の血と肉になる小さなエキスでもあるのだ


今回、モネの庭で(家)で圧倒されたこと
葛飾北斎を初め当時の日本画家のコレクションが凄まじい!

家の中は一切撮影禁止なのでその写真はないが
かなり日本通で日本マニアだったのだろうと唾を飲んだ

素晴らしかった
ノスタルジーな炎天下の下で
また私は「美」を自分のものにした


そして、今まで訪れた画家の家の中で一番観光客が多かった
....特にジヴェルニーは非常に観光地化されているようで
ちと残念だ











































































2012年8月18日土曜日

夏...2012

パリの夏は短い、そして涼しく寒い...だったが
今日は37度、明日は38度だ

至極...暑さに弱い私だが
こういう日もパリは本当に少ないかと思い
外に出てみるが
砂漠のように湿気のない暑さは肌に突き刺さるのだ






















最近、一目惚れをしたチェアを購入した

美しい木枝で編まれた一人掛けのもの...贅沢品


蓮の花の形をしていて座禅や瞑想をするためのものらしいが

色々な姿勢で心地よく座れることや
木々が気持ちよく身体を包んでくれることが嬉しかった

そしてミロンガの爪研ぎにもなっている...

やはり自然のものはいいな

宝物です



























楽器持ちの自分ですが....みんなが夜寝静まった時に

こっそりと弾く楽器

「キャリンバ(カリンバ、ラメラフォーン)」

親指ピアノと言われており元来アフリカの民族楽器です

よく夜更けに弾き語りをしています


それは、それは不思議な国の音がするのです

7色の7つの太陽と、7色の7人の私がいるみたいに!


今後ライブやレコーディングにも使いたい楽器です

フクロウのペンダントはいつもフクロウのようにいるために
身につけています....





























近所の木陰を歩きますが
やはり「冬者」の自分は...さまにならない

しかしサザンオールスターズを聴きながら
時には浸るのも好きです

ただこの夏はケルトハープの課題が多かったり
身体が思う様に動かなかったりで
ひたるにも、ひたれなかったり

なんて言っておりますが
明日も美しい土地へ行って来ます




























ロシア人の知合いから頂いた
「赤い葉っぱに青い花」が描かれたのピアスは
何だか私らしくて好きです
毎日つけています

軽い毒を持って生きていたいです


こんな2012年の、夏の日びです


散歩について


























今のアパルトマンに引っ越してきてから
私はよく、どういう時も散歩に出かけると言う行為を有難く思った

以前住んでいた所、その前の前に住んでいた郊外の地域は
昼間でも女の子ひとりで散歩をするのが危険な場所だったから

パリ市内を流れるセーヌは世界遺産だけど
郊外を流れているセーヌ(世界遺産ではない)は工場地帯を流れる灰色の風景で



そんな場所も、景色も実は自分は好きだった























ひとりで散歩はいいものです

いいものです



誰にも知られずに思い出し笑いしてみたり

誰にも知らずに泣いたり

誰にも知られずに 鼻歌をしたり

そして

誰にも知られない時間だから



いつも、いつの日も

自分の花園を大切にしてゆきたいです
























今年中に忘れたくない3つのお話をこのブログに載せようと思います
既に昔のmixiで綴ったお話だけれど

自分は今後もこの不思議な遠い日の温かいお話を

ずっと覚えていたいから


ルーマニアのクルージ ナポカ、
あるパリでの私の演奏会での出来事、
そして
いつも夢を叶えていること、を。




























人生、偶然ということはないが
後ろのお姉さんはトップレスだった
家の裏のブローニュの森にて我ながらナイスショットだ(笑)


2012年8月12日日曜日

別荘にて 静かに生きる









































ピアノの生徒さんが持っておられる別荘の一つに
ゲストでお呼ばれをして過ごしていた

ロワール地方の古いお屋敷だった


私は、物心ついた時から
夏休みを過ごしたことがない

いつもコンクール、試験、演奏会に追われていた
この夏、産まれて初めての夏休みを過ごしている

都会のスウィートルームも好きだが....
パソコンも携帯も所持しない日び
田舎のお屋敷で。

不思議なことに...
いつも私は地方のお屋敷でフランス風ののんびりした空気と共に
少しゆっくり生活をしてみたいと想像していた
それがすぐに叶ってしまったのだから
嬉しい奇跡だった

別荘にて ロワール








































麦畑の丘に建っているのが滞在をしたお屋敷(別荘)

船みたいな汽笛を鳴らして
小さな汽車が畑の中を走っていた
































この地方は丘の岸壁に穴を掘り
お部屋やサロンにしたりする設計が昔からあるようで不思議な家々が多かった


近所にはロワール川から別れている
小さな小ロワールが流れており

誰にも出逢わなかった

夕食はいつも外のテラスで
....真白なフクロウの親子が毎晩やって来た

シッポの大きなリスは花蔦を走り

ナメクジは誰につぶされることなく
安心して道を渡れるのだ




















































別荘にて 散歩






















































































































マロニエの木々の葉の音と
トウモロコシ畑の葉の音は違う

初めは心地よく聴いていたが
職業上...色々考え始めた

葉の面積、繊維、厚さ、温度によって
または風向きによって
木々がもたらす音は違うのだろう

ファンタスティックな光景の中で論理的な考えを始めた私は
全くファンタスティックではなく
誰かと木々と風と葉に対しての音声論を交わしたくなった
ひとりで考えているのがムズムズしてきた

別荘にて 気ままに





















朝は遅く起きて
気ままに外のプールで泳いだり
手作りのジャムを頬張ったり

お屋敷のまわりを散策したり


























野菜やぶどうを摘むカゴがおもむろに置いてある
カゴ屋さんのようだ
カゴ専用のお部屋

























お庭がある丘から麦畑を 眺める
ただひとりで黙って眺め
何も考えない























午後のシエスタはこのハンモックで
風の音だけを聴いて頭脳に関する本を読んでいた

しかしバルザックを読み始めたら
羊を数えるよりも早く夢に入っていた

ある意味、ドストエフスキーと同じくらい
私にとっては安眠剤なのだ

自分には文学は非常に向いていない

しかし読むと言うことを試してみたくなるのだろう

楽譜は読めるが....








別荘にて a la cuisine




















































































お庭で取れたクルジェット.....何か語っている気がする