2009年6月23日火曜日

本当の夜 ーwien phil.....



友人で同士のTちゃんがシャンゼリゼ劇場であるウィーンフィルハーモニー管弦楽団の
演奏会に誘ってくれた

小沢征爾指揮の予定だったが病気の都合のため、若手の指揮者....
彼は今回にしてよいチャンスをつかみ、上へ上がってゆくのだろう

やはり....「本物」はよい
一時期、ウィーンフィルは格が落ちたと言われていたが
大昔から続く男性のみ楽団員.....ウィーンやドイツの作曲家の演奏を奏でたらぴか一、
その息づかいと光景が見える
(プログラム...マルタン、武満徹、メンデルスゾーン、ブラームス、シュトラウス)

偶然にも今夜は21歳の頃、ウィーンに演奏旅行で行った際に
古着屋で見つけた美しい青と金のロングスカート.....を着ていった

耳、心、....全ての五感が久しぶりに全身全霊で動き
ああ、神様....と思う

霊感使わずに音楽が奏でられないように....この日の夜も...


Tちゃん、憎しみと愛.....そんなことを語れる友人だった
今日で逢えるのが最後

また友人がフランスを去ってゆくが
心にプレゼントを沢山くれた

メトロで抱き合って見えなくなるまで手を振った

涙が落ちそうになった

最後に彼女と語ったことは
「右手もほほを打つ人には左手のほほも打たせる」

彼女が言ったことは
「好きでも嫌いでも愛しても憎んでも、本当は...繋がっていたいよね」


楽しい夜をありがとう。
友人はちょっぴり泣いて....また明日へ自分の方向へ歩いてゆくのだろう....

パリで出逢う日本人は....日本では自分は出逢わなかっただろう...
だから、私はこの国に来て

きっときっと....良かったんだって幸せなんだって

そう、思う

そして.....もの心がつく前から芸術と言う世界で生きてきたこの
どうにもならない不運と幸運に感謝....

ウィーンフィルを聴いて、、少し安心した自分がいたのはどうしてだろう
おかしい人生に皮肉的笑いと、.....よほどの感謝を


それにしても、友人が去る時はいつも本当に寂しい

また笑顔でいつの日か逢いたい