2009年12月2日水曜日

ある小さな夜


今日と言う日は
名も無い日だったかもしれない

12月1日
...煙草とアルコール依存で酷く声が荒れた私の声を
コンクールに喜んで来てくれた祖母が
「天使の声だよ」と言った彼女の命日であり
海外にいる為にお葬式にも何にも出れなかった去年
時を遅らせて、雪が深い日、日本へ行き

嘘でも嬉しかった言葉


綿雪が積もった彼女のお墓の前で
心の中で静かに
ありがとう、とつぶやいたこと

そして今日
1通の手紙
.....長い戦いが終わった告知
人間が作った法の中で、厭、外で

それでもお花を咲かせたいと思って、諦めて
ずっと窓際で朝も夜も無く過ごしていた日びを
空のどこか彼方に
私はそっと
とって置くのだろう

もう思い出すことは....

でも、
自分が懸命に
闇の中で
無力の中でも生きた時代だったのだから

過ぎ去った傷と命と時間は
押し花にして、
もう開かぬ本に閉じるだろう


明日は
....どんな日だろう