2015年3月28日土曜日

星になる、星のもとに







縁側から小さな子犬がヨチヨチと可愛くあるく姿があった

いづれその子が自分よりも早く年老いてゆくことも知らずに












私は素晴らしい動物達に出逢うことが出来る星の元に

生まれたとつくずく思う




生まれた時から実家にはいつも犬がいた




もらわれて来た子

山でうずくまっていた子

廃棄処分の子

飼い主が見つからなかった子

血統証がついている美しい子



みんな縁があり家にやって来た

そして時間が経ち

旅だって行った




一昨日もラブラドールのチョッパーが老衰で空へ戻った

チョッパーとは前の飼い主さんが付けた名前

おもしろい名前

この子は血統証があるラブラドールにも関わらず
鼻先に毛の渦巻きがあり
足の形が悪いために廃棄処分の子だった


色々な飼い主さんにたらい回しにされていた

それにも関わらず
本当に大人しくて
身体は大きいのに吠えない
いつも穏やかで優しい瞳をしながら遠くを見ている子だった




何年か前の夏に泡だらけになりながら
私はチョッパーをごしごし洗った思い出がある

その思い出は、優しく

私の心までもを洗ってくれた夏の馨がする記憶がある





パリ時代にハスキーとラブラドールのハーフの子と
共に暮らしていた短い命の季節がある

その子の顔に似ていた




色々なことニュートラルに捉えても

いなくなることは寂しく

何年生きても別れに慣れるこということは出来ない

命の摂理と言えども

割り切れない感情がある



ただ優しく柔らかい楽しい思い出をプレゼントしてくれた命に

無限の想いと感謝と

敬意をこめて



命の星を眺めながら

私は今日も

その地上をあるくのだ