2010年3月2日火曜日

優しい煙

   彼女はハンガリー、日本、フランス語を話します...ハンガリーの昔の子守唄を美しい声で
   優しいまなざしで歌いました 私も心を穏やかに撫でてくれたような気持ちになりました




イロナの1歳の誕生日会

大道芸とピアノの即興があったり、ハンガリーやロシアの美味しいお料理があったり

懐かしい人々とも逢えました

お祝いに駆けつけた人々の国籍はフランス、ハンガリー、ロシア、チェコ、日本....
この4か国語が混ざり合って何とも楽しい雰囲気


ピアノのレンギエル先生たちとの人生街道のお話
集中力のお話をしたり...昔のお話をしたり

先生は戦前戦後にハンガリーでヴァイオリニストのお姉様と共に有名な音楽家でした
でも戦争へ出向き左足に弾丸が当たって、そのままシベリアに9ヶ月捕虜として
食べ物も与えられずガリガリになって...
その後...フランスに来て華やかにピアニストデビュー
その裏では4帖一間の部屋にアップライトピアノを置いて自分の寝る場所もないくらい
貧乏な暮らしをしていた...ことを聞く

命ってなんだろう...いつも思う

今、先生が持っている素晴らしいべシュタインのピアノで1歳になったイロナが人差し指で
キャッキャッとピアノを弾く

その光景をみて先生が美味しく....いただくパイポの煙が優しく立ち上る


そんな風景が
....私はなんだか胸が切なく優しくなる夜でした