2010年10月12日火曜日

日びについて


ちまたに音が溢れ過ぎていると自分は感じます

音楽家なのに?と思う方もおられると思いますが...私は音楽をあまり聞きません
古い....日本にいた頃に使っていたCDウォークマンが残っていますが
普段、歩きながらも音楽は一切聞きません

しかし良い時代のレコードやお気に入りのCDは沢山あります
聞き流しはしたくないので、
本当に心が音に向く時にだけ音楽を聴きます

流し聴きをしない生活
そして長年テレビを見ない生活

夜やピアノの譜面台には蝋燭を用います
あまり暗い時には優しい色のランプで本を読みます

これが日常です


最近、ジョエルと言う友人が出来ました
今、日本で公開されている「冬の小鳥」と言うフランス映画の主人公の人生と
同じ道をたどった幼少期を持つ友人

韓国の孤児院で過ごし、フランス人夫婦の養女となり小さい頃パリにやって来たジョエル

彼女の瞳の奥に今まで映して来た孤独

たまに彼女が笑ってくれると嬉しいです
彼女は静かに穏やかに話す人

蝋燭のように自分を削ってでも
笑顔が灯火のようにある人

今夜は蝋燭と向き合い
ジョエルのことを思うのです



写真 レンヌにある大聖堂のステンドグラス
シャガール作