
この男、いい男。
.....そう、私のシャンソンの師匠。
今日の午後、来週日本でライブをすることを報告へ行った。
お土産にショコラとヒヨコの小さなぬいぐるみを持っていったら喜んでくれた。
窓際に飾られてある写真。
40年前の歌番組に出演している時のもの。
4年前に煙草をやめて15キロ太ったらしいが
今も女性にモテるようだ。
昔、お腹を拳で殴られたことがある。
驚いて私はヨロッとなってしまった。
怒って殴ったのじゃない。
私の腹筋が使われていないことを....悟って。
本当に腹筋を鍛えている人は、ヨロッといかない。
お腹が空いていそうな私の顔を見て....リンゴをいつもポイッと渡してくれた。
厳しくて暖かい人。
日本のコンクールでいつも村八分だった時
あまりに悔しくてホテルのロビーから泣いて電話したことがあった。
「オマエが1位を取れないコンクールっていうのは、どういうコンクールなんだろうね
いいのさ、オマエはオマエの歌をやっていけばいいよ。」
と皮肉もタップリに励ましてくれた。
師匠は....
ネコと静かに今は暮らしている。
でも、舞台に上がると
長い手を広げて、鷲のように、柔らかくも地響きがする、骨が震える声。
これからも、愛し続けていくんだろうな.....
この声を。