2010年4月30日金曜日

無題


ピアノがあまりにボロボロのポンコツになってしまい
「可哀想な私のピアノ...」と言いながらピアノの上を掃除する。
大きなネジが落ちたり、蓋もペダルもハンマーも緩んでグラグラだ。
こんな有様で日び奏でるのは心が痛い。

昨日、修理の見積もりをする。

ピアノの上にある
ぽきっと、何年も前から大切にしていた薔薇の花が折れてしまった。

ぼーっと頬杖をついて眺める。

私は彼女を捨てるのだろうか。




今宵は松尾芭蕉と共に旅をした曽良が
地元の街で読んだ俳句を口に含む


卯の花に兼房みゆる白髪かな